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谷をふさぐ滝 ~古座川渓谷~
- 2010/11/13(Sat) -
古座川沿いの道をさかのぼる。
一枚岩より1時間ぐらいは車を走らせただろうか。
あまり状態の良くない1.5車線道路なので、
実際の時間以上に長く感じる。
ただほとんど対向車がいないのが幸いだ。

木々に覆われた渓谷


到着した大塔山の登山口。
古座川の源流にあたる大塔山は、山としても有名だが、
今回の目的は2本の滝、植魚の滝張尾の滝だ。
植魚の滝は洞窟上の空間に落ちる神秘的な滝で、
シワガラの滝を髣髴とさせる雰囲気のある滝だ。
張尾の滝は美しい滝つぼを持つ、こちらも劣らず神秘的な滝だと言う。

とくに植魚の滝はどこかの雑誌の写真を見た瞬間に魅せられて、
いつかは行ってみたいと思っており、
今回の紀伊半島一周の旅のクライマックスに持ってきたぐらいだ。

大塔山登山口の看板

さあ出発だ。
二つの滝まではさほど距離はないが、
何度か渡河ポイントがあるという。
いつもは身軽な格好で歩いて行くのだが、
今回は慎重に装備を整えて出発することにした。


橋の横から川へ降りる

橋の横から渓流となった古座川へと下りる。

心配されるのは台風の影響による昨晩から今朝にかけての大雨だ。
今朝の那智の滝の近寄ることのできない増水っぷりをみると、
川の渡るポイントの多い今回に不安たっぷりだが。
とりあえず、行けるところまで行こう。

天候は回復して雨は上がっているものの、
谷底の緑に囲まれたこの場所は、
雨の中を歩いているような湿気に包まれている。


予想通り水量が多い

川の横まで下りると、一瞬にして山奥の秘境に来たような雰囲気になる。
人間の手の及ばない、本当の山奥の秘境だ。

しかし、予想していたものの水量は多い。
滝ツアーの場合、水量は多ければ多いほど歓迎ではあるが、
今回の滝の場合は水量はむしろ少ない方がありがたい。

とはいえ、川横の遊歩道までは水は到達しておらず、
今のところは歩くには差し支えない。

ただ、これ以上増水してくると、
両側が谷になっているため、すぐに逃げ場を失う。
大自然の美しさはいつも危険と隣りあわせだ。

引き返した方が良さそうな理性に反して、
自然の美しさに見せられたまま、奥へと歩みを進めてしまう。


道をふさぐ滝

3分も歩いただろうか。
ふと歩く先に轟音をとどろかせながら水飛沫が上がっているのが見える。
滝だ。こんなところになぜ。
ルートは調べきたはずだが、こんなところに滝があるのは確認していない。
しかも、遊歩道をふさぐ形で落ちており、
その滝が作り出す水飛沫は、谷底を埋め尽くすほど激しい。


聞いてないよ

これは・・・。
しばし絶句して滝を眺めてしまった。

恐らく昨日からの雨でできたにわか滝だろう。
しかしそれにしても、相当立派な滝だ。

落差はざっと見ただけでも20mはあるだろうか。
木々に遮られて良くは見えないが、
谷の上からずっと続いているのだとすると、
それ以上の落差があるかもしれない。
水量もにわか滝とは思えないほど多く、
川に直接注ぎ込んで、あたりを水飛沫で包み込んでしまっている。

谷底の川に崖から流れ落ちる滝。
川の水量が多ければ、宮崎の高千穂にも良く似た絶景だが、
今回ばかりは途方にくれてしまった。

道は完全に滝に飲み込まれており、
無理やり進もうと思えば、川を突っ切るしかないが、

川を渡ろうにも

川を渡ろうにも水量が増えている上に流れも激しい。
深さはひざ上ぐらいはあるだろから、
足をとられて流されかねない。

渡れそうなポイントを少し探してみたが、
たとえ渡れたとしても、滝の作り出す水飛沫の中を突っ切るので、
全身はすぐにびしょ濡れに。
しかも先を見ても、何度も川を渡って行かなければ先に進めそうに無い。

とても無理だ。
遡行用の装備でもしてこなければ、とても進むことができない。
せっかく、紀伊半島の中心部ともいえる場所へ
はるばるやってきたのに、目的地である2つの滝を見れないのは残念だが、
ここで怪我でもしたら大変なことになる。
涙を飲んで断念することにした・・・。

さよなら滝たち


さよなら滝たち。
また来るよ。

岸壁の至る所から水が染み出してくる。
豊富な保水力を持った紀伊半島の山が、
下流の古座川や熊野川の美しい流れを作り出しているのだろう。

最後にもう一度恨めしそうに振り返って、この場を後にすることにする。




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コメント
- 残念 -

せっかく紀南に来て下さったのに大塔山途中で残念です、普段はこんな滝はないのですが多分大塔山となりの足郷山南西部の谷の水が大塔川に滝となって注いでいるのでしょうね。奥の滝は10年ほど前に見ましたが素晴らしい滝ですよ。いまは山に登ることに集中していますから、此処ん所大塔山には4回ほど登っていますが滝にはいっておりません。またあの一枚岩の上にも行きましたよ。ブログ見てください。
2010/11/14 19:34  | URL | カモシカ #CVppfrBU[ 編集] |  ▲ top

- Re: 残念 -

> せっかく紀南に来て下さったのに大塔山途中で残念です、普段はこんな滝はないのですが多分大塔山となりの足郷山南西部の谷の水が大塔川に滝となって注いでいるのでしょうね。奥の滝は10年ほど前に見ましたが素晴らしい滝ですよ。いまは山に登ることに集中していますから、此処ん所大塔山には4回ほど登っていますが滝にはいっておりません。またあの一枚岩の上にも行きましたよ。ブログ見てください。

カモシカさん、コメントありがとうございます。
ブログも拝見しました。
ご夫婦で山登りなんて素敵ですね。

まだまだ修行不足で本格的な登山には挑戦できませんが、
いつかは大塔山にも登りたいなと。
とりあえず滝までは近いうちに再挑戦したいです。

2010/11/14 22:48  | URL | 蔵六 #-[ 編集] |  ▲ top

- ほぼ毎日 -

更新されていることを楽しみに拝見してます!

いつも行きたくなるような記事を書いていただきありがとうございます。

記事にある場所数か所には既に行ったのですが、基本的にブログに書かれている場所は車(軽)で登っていける様な場所なんでしょうか?
移動は車ですか?
2010/11/15 13:41  | URL | うる坊 #XVgCdbeE[ 編集] |  ▲ top

- Re: ほぼ毎日 -

うる坊さん、コメントありがとうございます。
以前も拍手いただいてましたね!

更新が遅くてすいません。
まだ夏の話を書いている次第でして…

記事の場所のほとんどは車で入っています。
車を降りて1時間以内で行ける所ばかりです。

少し荒れた林道とか、舗装されていない所もあったりしますが、
私も普通車で行ってますので、注意しながら走れば大丈夫ですよ。
逆に軽自動車の方が小さいので楽かもしれませんね。

今回の古座川渓谷は結構距離がある細い道だったので、
ちょっと辛めの道でした。
もし行かれるときは、運転にはくれぐれもお気をつけて。

また感想をお聞かせください。
2010/11/15 21:46  | URL | 蔵六 #-[ 編集] |  ▲ top


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