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忘れ去られた要塞 ~友ヶ島~
- 2011/10/26(Wed) -
レンガの通り

この風景を撮りたくて、ここまでやって来た。

レンガ造りの廃墟に緑のつたが生い茂る。

ここは紀淡海峡を塞ぐように浮かぶ友ヶ島
明治時代に大阪湾を守るために、
加太と淡路島の間にあるこの友ヶ島
防衛施設が作られた。
地図上でみても、この場所が大阪湾の入り口で、
防衛戦略上、重要なポイントであることは間違いない。
この友ヶ島を抑えていれば、外界より艦船が大阪湾に入るのを
防ぐことができる。
そのため、この友ヶ島をはじめとして、
淡路島から加太にかけて、由良要塞と呼ばれる砲台基地が
たくさん造られている。

ただ、それは艦船が相手のことであって、
航空機が普及するにつれて、ここの戦略的重要度は下がっていった。

太平洋戦争まで存続するものの、
結局ここが戦略的役割を果たすことはなく、
終戦後は人々から忘れ去られる要塞跡となったのである。


上陸

友ヶ島は和歌山の加太港より定期船が出ている。
島は加太港のすぐ目の前に見えており、
船で20分も乗れば到着できる。

一応は無人島という事だが、
ある程度の観光地化はされており、
小さな店や交番出張所もある。


異世界への入り口

ハイキングコースがあり、今も稼動する灯台などもあるのだが、
今回はいきなり核心部へと向かう。
5つある砲台跡のうち、最大の砲台跡である第3砲台。
上陸した桟橋付近から山を登っていくとたどり着くことができる。

この緑に覆われたトンネルを抜けると別世界が広がっている。
千と千尋の神隠しのようなトンネルだ。


通路

トンネルを抜けると冒頭の写真の場所に出ることができる。
写真の奥左手より抜けて出てくる。
この古代文明の遺跡のような場所が、
友ヶ島のパンフレットの写真などに最も使われる
代表的な場所だ。

右手には部屋に入る入り口が見える。
もちろん中に明かりは一切ない。
入ろうと思うと懐中電灯が必要だ。

秘密ダンジョンを進む

少し進むとそこは真っ暗闇。
レンガのダンジョンを懐中電灯の明かりを頼りに進む。
リアル世界のRPGゲームの迷宮探検だ。

中はじめじめとして、足元には水溜りもできている。
油断していると、水溜りに足を突っ込んでしまう。

どうもこの場所には宝物は眠っていないようだ。
ぐるっと回ってまた外に出てきてしまった。
しかし、どこへつながっているかわからない真っ暗闇の通路は
なかなかのドキドキ感を味わえる。


階段を降りる

外に出てしばらく進むと、またもや地下世界へ降りる階段を発見。
いきなりモンスターが出てきそうな雰囲気だが、
またしても懐中電灯を頼りに奥へと進む。


秘密部屋

今度はもっと入り組んだ造りになっている。
階段の奥に、さらに下へと降りる階段。
もちろん電気はない。
途中で懐中電灯の明かりがが切れようものなら、
ちょっとしたパニックであろう。
よくぞ立ち入り禁止にせず、開放してくれたと言うべきだろう。

どこへ進むともわからない地下迷宮を進むと、
このような部屋を発見した。
砲台の弾薬を保管していた倉庫だろうか。
さすがに弾薬などは残っていないが、
かつて人がいたような感じのする場所である。


地下通路

通路はまだ続いているが、
しばらく進むと、奥に出口が見えてきた。
地下へ降りているのに出口が。
一体どういう構造になっているのだろう。
友ヶ島の山の中に造られているので、
立体的な構造になっていることだろうか。
基地だけに、砲撃を受けても壊されないように
地中に造られているのかもしれない。

緑に侵略される

外に出ると緑に囲まれた場所に出た。
見えている丸い円は、かつて砲台が置かれた台座の跡だろうか。
周りは壁や山に囲まれており、
海上を航行する船舶からは死角になっている。
ここから砲撃すれば、確かに敵の不意をつくことができる。

砲台の台座か

奥のトンネルを抜けるとまた別の砲座跡がある。
こちらは緑色の水が溜まっており、
まるで庭園があったかのような場所にも見える。
何も予備知識がなければ、
何千年も昔に栄えた古代文明の遺跡と言われても
信じてしまうかもしれない。


島を一望


この砲座のある場所から階段を登っていくと、
友ヶ島を見渡せる展望台へ行くことができた。

友ヶ島とは、地ノ島、神島、沖ノ島、虎島の総称で、
今いる場所が沖ノ島。そしてポツリと浮かぶのが神島。
沖ノ島の先っぽにくっついているように見えるのが
虎島と地の島だろう。
その奥に見えるのは和歌山の加太である。

ここに基地があった明治から戦前にかけては、
地形図にも記されていなかったという。
戦後まもなく、観光地として開かれ、
南海汽船によって定期船が運用されるも、
観光客が減ってしまい南海グループは撤退。
跡を継いだ友ヶ島汽船も廃業し、
今は加太漁業組合が運営しているという。

かつては軍略上隠されていた友ヶ島も、
今や忘れ去られた要塞となり、
本当の遺跡となろうとしている。





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3千年ぶりの大噴火 ~神鍋溶岩流~
- 2011/10/01(Sat) -
ゆれる鉄の橋

台風の翌日を狙って滝見ツアーに出発。
台風一過で天気も良くなるだろうと予測していたが、
雨はまだまだ残り、
それよりも各地で被害が広がる一方。
当初は福崎辺りのいつもは水量に難のある滝を巡ろうと思っていたが、
大雨の量は想像を遥かに超えていて、
向かう道は通行止めが相次ぐ状況。
そんな状況では、山奥の滝に続く狭い林道などは
落石や土砂崩れで進める確証もなく、
追いやられる用に豊岡方面へ進んで行くことにした。

神鍋溶岩流とは、大昔に神鍋の火山が噴火したときに溶岩が流れ出し、
冷えた溶岩が固まり複雑な地形を作り出している場所のことを言う。
川が流れ込み溶岩流を侵食したり、
また川を溶岩がふさいで滝を作り出したりと、
特にこのあたりは大小の滝が多い。
以前訪れた八反の滝もその神鍋溶岩流のひとつで、
その中でも最大の滝となっている。

濁流

神鍋溶岩流はスキー場に向かう広い道のすぐ横を流れており、
道路横から多くの滝を見ることができる。
荒れた林道を進む必要がないために、
ここにたどり着いたわけだが、
この川も驚くべき水の量である。

川があふれるにはまだ少し余裕があるものの、
押し寄せる濁流はスピードも速く、
落ちれば確実に助からない怖さがある。

一応、ここも小さな名前のついた滝であったはずだが、
水の量が多すぎて、小さな段差は完全に飲み込まれてしまっている。

十戸の滝の注ぎ口

揺れる赤い橋から下流を眺める。
見える段差は十戸の滝だと思われる。
美しい滝つぼと裏見ができる、神鍋溶岩流を代表する滝のはずだが
一体どうなっているのだろう。


さらに広い滝壺

道路を少し歩いて戻り、ガードレール脇から覗き込む。
ダムの放水のような激しい流れ。
滝壺のそこからは湧き水が常に湧き出ているため、
この場所の水はとても綺麗である…という説明だが、
そんな湧き水どころの騒ぎではない。


はじける


滝の裏側へ回りこめるように、
対岸に道ができているが、
水煙に包まれていて、とても歩けるような状態でない。
滝の裏側は水没してしまっていて、
近づけば水圧で滝壷の底に飲み込まれそうだ。

この滝は神聖なものして祀られているようだが、
今日のこの日は荒ぶる水神を抑え切る事ができない。


せせらぎ淵

少し上流に進み、川横の遊歩道を歩いてみる。
せせらぎ淵と名前がついた場所だが、
どこにもせせらぎと思える場所はない。
やはりここも小さな滝が連続する場所だが、
濁流が岩を完全に飲み込んでしまっているため、
段差のある滝が全部フラットになってしまっているのだ。
ただ波打ちあわ立つ川面だけが、
かつて滝があったであろう事を想像させてくれる。




さらにとんでもないことに

せっかくなので、八反の滝も見ていこうと思い、
さらに上流へ。
少し回りも整備されていて、駐車場もできていたが、
その駐車場から見える八反の滝の変貌ぶりにまずは驚いた。

もう驚きを越えて笑ってしまうくらいの大瀑布になっていた。

ここから先は台風の中

滝前に降りる道も崩れたりすることもなく、
簡単に降りていくことができた。
だが、降りていくにつれ風雨は強くなる。
そう、雨が降っているわけではなく、
滝の水が叩きつけられて、水飛沫と風圧が押し寄せるのだ。
ここから先はまさに台風の中のような状態になっている。

かつてオパールの泉と名づけた美しい滝壺も、
今や荒れ狂う濁流と化している。


ワル八反

ずぶ濡れになりながら、河原に下りて、
レンズを拭き拭きシャッターを押す。
この位置でも風圧がものすごい。
滝壺の波も半端ない。

以前の美しい八反の滝はどこへやら、
今日は悪八反の滝


水煙が

実際に見てすごいと思う水煙も、
写真にはなかなか写りにくい物だが、
これだけはっきりと水煙が写真に納まってしまう。


スーパー大瀑布


これだけのスーパー大瀑布を間近でみるのは、
これもまた大雨の次の日に訪れた扁妙の滝以来かも知れない。

滝口からあふれ出す水は、
まさに爆発と言える様な激しさである。


爆発

滝口の幅が川の水の許容量を越えているのだろう。
落ちだしたみずはすぐにばっと広がり飛び散っている。
下に落ちるというより、ホップして飛び散るような感じなのだ。

3万年前にこの神鍋山の噴火が始まり、
3千年前まで断続的に噴火を続けていたということだが、
この八反の滝では、3千年ぶりに火山ではなく滝の大噴火が
起こっていた。



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